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嵐山の風情ある「竹林の小径」と源氏物語にも登場する「野宮神社」

「竹林の小径」は、嵐山の渡月橋の北側、嵯峨野に広がる竹林に囲まれた400mほどの小径です。
「竹林の小径」周辺には高く伸びた竹林が広がり、竹林のトンネルのような光景が古都・京都を代表する光景・風情として、日本人だけでなく、外国人観光客にも人気があります。
近くには、縁結び、子宝、学問の御利益があるパワースポットとして有名な「野宮神社」もあります。
今回はそんな「竹林の小径」と「野宮神社」におでかけしてきました!

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空を覆う静謐な「竹林の小径」を散策

渡月橋と並んで嵐山のシンボルでもある「竹林の小径」は、平安時代には貴族の別荘地だったそうで、数万本の竹が生い茂る一帯に、竹林を縫うように小径が延びています。
野宮神社から大河内山荘へと至る竹林の道は、観光客を乗せた人力車も道を行き交い、その美しさから旅番組やテレビドラマ、CMなどでも数多く紹介されています。
また、毎年12月に開催される「嵐山花灯路」では竹林のライトアップも行われるそうです。

長辻通から「野宮神社」の方へ歩いていくと、空高く伸びる竹林がありました。
紅く色づいたもみじもあります。

歌碑がありました。
「風そよぐ ならの小川の 夕暮れは みそぎぞ夏の しるしなりける」と刻まれています。

新勅撰集、小倉百人一首第九十八番で、従二位家隆作のようです。
歌意も書かれています。
「楢の葉を揺らすそよ風が吹き、夕暮れは秋のように涼しい。しかし、上賀茂神社の境内を流れる御手洗川で行なわれるみそぎの光景を見ると、やはりまだ夏なのだな」

「竹林の小径」がありました。
空を覆う竹がトンネルのようで、美しい光景です。

青々とした竹がサラサラと風に揺れて、気持ちの良い小径です。

紅く色づいた紅葉も混ざり、とても綺麗です。
観光客を乗せた人力車も行き交い、京都の風情を感じます。

嵯峨野の竹林に佇む歴史ある「野宮神社」

「野宮神社」は、嵐山にある平安時代から続く神社で、源氏物語の「賢木の巻」にも登場する歴史ある神社です。
縁結び、恋愛成就の神さまとして、女性に人気のパワースポットです。
嵯峨天皇の皇女仁子内親王が、天皇の代わりに伊勢神宮に仕える「斎王」に選ばれた時に身を清めた場所で、以降、斎王に選ばれた皇女や女王はここで身を清めた後、伊勢に下ったそうです。

竹林の小径を歩いていくと「野宮神社」がありました。

「野宮神社」の説明板があります。
伊勢の神宮に奉仕する内親王が潔斎のため居住された跡で、今三つの祠があり、中央に天照大神を祀り、左右に愛宕、弁財天神を祀っているそうです。
歴代天皇は未婚の皇女を神宮に奉仕せしめられ、これを斎宮といい、斎宮に立たれる内親王は、まず皇居内の初斎院で一年余り潔斎されてからこの野宮に移り、三年間の潔斎の後、初めて伊勢に向かわれたが、その時の行列を斎王群行といったそうです。
斎宮は垂仁天皇の時に皇女倭姫命をして奉仕せしめられたのが始まりで、その後北朝時代(14世紀後半)に廃絶したそうです。
野宮は源氏物語にも現れ、謡曲、和歌などに謡われているが、黒木の鳥居や小柴垣は昔のままの遺風を伝えるものであるそうです。

野宮神社の入り口には、紅葉に映える木の鳥居があります。
「黒木鳥居」という樹皮のついたまま建てられる原始的な鳥居で、平安時代当時の様子を残したいという思いから古来の様式を使っているそうです。

「源氏物語の旧跡 嵯峨野の宮」と書かれた案内板もあります。
「源氏物語」の「賢木(さかき)」の巻には、光源氏が斎宮と共にいる六条御息所を嵯峨野の野宮に尋ねる場面が描かれているそうです。

歴史を感じさせる風格のある鳥居です。

本殿には学問の神「野宮大神(天照皇大神)」、本殿右側には鎮火勝運の「愛宕大神」、本殿左には財運・芸能の神「白峰弁財天」、子宝安産、商売繁盛の神「白福稲荷」、縁結びの神「野宮大黒天」が祀られているそうです。

風にたゆたう竹林が美しい「竹林の散策路」

「竹林の散策路」は、2015年秋に新たな観光スポットとして登場した竹林に囲まれた遊歩道です。
野宮神社のすぐ北にあり、入場は無料で9時から17時まで解放されており、ゆったりと竹林を回遊できる散策路となっています。

野宮神社を通り過ぎて、竹林の小径を進んでいきます。

鬱蒼とした竹に囲まれた「竹林の散策路」がありました。

「竹林の散策路」の入り口には注意事項が書かれています。
自転車を降りて通行する事、竹林の中には入らない事、散策路は時計回り方向の一方通行とする事、三脚は使用しない事、落書き禁止、ゴミ捨て禁止、飲食禁止、火気厳禁などが書かれています。
人力車の「えびす屋総本店」が管理者のようです。

「竹林の散策路」を散策してみます。

まっすぐに空高く伸びた竹林に囲まれて、清々しい風情のある空間です。
真竹という竹が使われているそうで、真竹は主に竹細工などに用いられることが多く、筍は5月〜6月頃に見られるそうです。
節が孟宗竹は「傘」のみの一段であるのに対し、真竹は「傘」と「受け」の二段になっており、嵯峨野や洛西の有名な京の竹林は、環境省の「残したい日本の音風景100選」にも選ばれているそうです。

提灯の明かりが灯る「野宮神社」で参拝

夕暮れに提灯の明かりが灯る「野宮神社」に立ち寄ってみました。

学問の神「野宮大神(天照皇大神)」が祀られている本殿が、オレンジ色の提灯で輝いています。
本殿の前には、はんなり着物姿でお祈りしている姿が見えます。

「黒木鳥居」の説明板がありました。
黒木鳥居とは樹皮のついたままの鳥居のことで鳥居の形式としては極めて原始的日本最古のものであるそうです。
従来より鳥居の用材に「くぬき」を使用して三年毎に立替をしてきましたが、近時鳥居に適するくぬきが入手困難となり、なんとか昔の面影を残したいと考えていた処、幸いにも香川県高松市の日本興業株式会社より自然木の鳥居の寄進をうけ、建立の運びとなったそうです。
この「くぬき」は仝社が徳島県剣山(一九五五米)の山麓より切り出し防腐加工を施し、奉製をされたものだそうです。
また、鳥居の両袖の小柴垣は「くらもじ」を用い源氏物語を始め謡曲、和歌、俳句などにも表された黒木の鳥居と小柴垣の遺風を残したものだそうです。

「恋愛成就 野宮神社」と書かれた大きなハート型の絵馬が飾られています。
敷地内には神石「お亀石」と呼ばれる亀の甲羅に似た石もあり、「お亀石」を撫でながらお祈りをすると、1年以内に願い事が成就するそうです。

提灯の明かりが灯る「野宮神社」を参拝しました。

おわりに

「竹林の小径」は、嵐山を代表する古都の趣を感じることができるスポットでした。
笹の葉がサラサラと風に揺られ、心地よい木漏れ日が降り注ぐ「竹林の小径」をのんびりと歩いて、癒しの時間を過ごすことができました。
嵯峨野は平安時代から貴族の別荘や庵が開かれ、貴族が愛した場所でもあり、1000年を経た今も風情のある景観が多くの人の心を癒していました。
竹林と小柴垣に囲まれ「天照大神」を祀る「野宮神社」は、源氏物語の「賢木の巻」にも登場する歴史ある神社で、縁結びの神や子宝安産の神にお祈りする人で賑わっていました。
近くには「竹林の散策路」もあり、清涼感に溢れる青竹が空高く覆う遊歩道をゆっくりと散策することができました。
平安時代の趣のある「竹林の小径」と「野宮神社」を散策して、幽玄の世界に誘われてみてはいかがでしょうか。

information

竹林の小径

住所
京都府京都市右京区嵯峨野々宮町~嵯峨小倉山田淵山町 (GoogleMap)
アクセス
JR「嵯峨嵐山」駅より徒歩約10分
京福電鉄「嵐山」駅より徒歩約10分
公式HP

竹林の散策路

住所
京都府京都市右京区嵯峨天龍寺芒ノ馬場町 (GoogleMap)
アクセス
JR「嵯峨嵐山」駅より徒歩約10分
京福電鉄「嵐山」駅より徒歩約10分
解放時間
9:00~17:00
公式HP

野宮神社

住所
京都府京都市右京区嵯峨野宮町1 (GoogleMap)
アクセス
JR「嵯峨嵐山」駅より徒歩約10分
京福電鉄「嵐山」駅より徒歩約10分
参拝時間
9:00~17:00
拝観料
無料
公式HP
http://www.nonomiya.com/
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