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小さな桂離宮「曼殊院門跡」の枯山水庭園を包む雅やかな紅葉

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「曼殊院門跡」は、比叡山南西麓に位置する門跡寺院です。
桃山様式の勅使門に玄関、本堂、書院、茶室などが悠然と続く洛北屈指の名刹です。
本堂の書院に面した枯山水庭園は枯滝と鶴島・亀島の絶妙な配置で名勝に指定されており、国宝である「黄不動画像」や「幽霊画」「曼殊院本古今和歌集」をはじめ、多くの文化財を有しています。
春の霧島ツツジをはじめ、梅や椿、桜なども楽しめ、秋の紅葉の時期には、庭園が一層華やぎます。
今回はそんな「曼殊院門跡」におでかけしてきました!

紅葉で彩られた優雅な枯山水庭園が美しい「曼殊院門跡」

「曼殊院門跡」は、皇族や貴族の子弟が代々住持となる別格寺院「門跡寺院」で、青蓮院、三千院、妙法院、毘沙門堂門跡と並んで、「天台五門跡」の1つとされています。
延暦年間(728年~806年)に、天台宗の宗祖である最澄上人が、道場として比叡山上に創建したのが起源だとされ、「曼殊院門跡」の「曼殊」は、サンスクリット語で「妙薬」「愛楽」を意味し、また、天上花を意味する曼珠沙華に由来するともいわれているそうです。
大書院・小書院・八窓軒茶室・庫裏は重要文化財に、枯山水の庭園は名勝に指定されており、国宝の不動明王(黄不動)は三不動の一つとなっています。

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「曼殊院」の案内がありました。
美しいもみじのある石垣沿いを進んでいきます。

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「曼殊院」の入り口に来ました。

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「曼殊院門跡」の説明板があります。
最澄が比叡山に建立した一坊を起こりとする天台宗の寺院で、青蓮院、三千院、妙法院、昆沙門堂と並ぶ天台宗五箇室門跡の一つに数えられ、門跡とは皇族や摂関家の子弟が代々門主となる寺院のことで、当寺では明応4年(1495年)に伏見宮貞常親王の子、慈運大僧正が入手したことに始まるそうです。
初代門主の是算国師(ぜさんこくし)が菅原家の出身であったことから、菅原道真を祭神とする北野天満宮との関係が深く、平安時代以降、明治維新に至るまで、曼殊院門主は北野天満宮の別当職を歴任し、数度の移転を経た後、天台座主(天台宗最高の地位)を務めた良尚法親王により、江戸初期の明暦2年(1656年)に現在地に移されたそうです。
良尚法親王は桂離宮を造った八条宮智仁親王の子で、父宮に似て、茶道、華道、書道、造園等に優れ、大書院や小書院(ともに重要文化財)の棚や欄間、金具など、建築物や庭園の随所にその美意識が反映されているそうです。
大書院の仏間には本尊の阿弥陀如来立像が安置され、小書院の北側には、八つの窓を持つ明るい茶室、八窓軒(重要文化財)があり、優雅な枯山水庭園は国の名勝に指定されており、寺宝として、「黄不動」の名で知られる不動明王像(国宝)を蔵するが、現在は京都国立博物館に寄託されているそうです。

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北通用門から中に入ります。
拝観料は大人600円です。

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受付の前には、重要文化財の「庫裡」があります。
江戸時代建立の玄関兼台所です。
曼殊院宸殿復興予定図というのもあります。
「宸殿」は、かつては境内南西側、大玄関、唐門から大書院を繋いでおり、1868年に京都府寮病院に移築されたそうです。
外観は「笹井家本洛外図屏風」を参考に復興予定だそうです。

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「坪庭」には、枯山水があり、キリシタン灯篭と呼ばれる、曼殊院型の灯篭もあります。

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「宸殿建設予定地」がありました。
みかんの木が見えます。
「天皇皇后両陛下行幸啓記念樹 橘」と書かれています。
平成24年に、天皇皇后両陛下が「曼殊院」を訪問されたそうです。

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黄色や赤に染まった紅葉がとても綺麗です。

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「大書院」に来ました。
本尊の阿弥陀如来立像を安置している本堂で、重要文化財です。

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大書院前には遠州好みの枯山水庭園が広がっており、水の流れをあらわした砂の中に鶴島と亀島を配しているそうです。
鶴島には樹齢400年の五葉松があり、鶴を表現しているそうです。
大きくうねった立派な五葉松が飛翔する鶴のようです。

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枯山水庭園は、国の名称にも指定されています。
綺麗な枯山水と美しい紅葉のコラボレーションです。

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亀島がありました。
苔の島にアカマツと石が配されています。
アカマツは地を這う亀のようです。

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小書院は静かに水面をさかのぼる屋形舟を表現しているそうです。
紅く色づいた紅葉も綺麗です。

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小書院・富士の間から見た小書院前庭です。
蓬莱山、滝石、橋石組などが美しく配置されています。

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枯山水庭園の五葉松と、むくり屋根の大書院が見えます。
小書院広縁手前には、梟の彫刻が施された花崗岩製の「梟の手水鉢」があります。

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「八窓軒茶室」がありました。
八窓というのは、仏教の八相成道にちなんだもので、小書院の北側に隣接して建つ重要文化財です。

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ここでは、抹茶かコーヒーの「お茶席」が800円で楽しめるようです。

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前庭には、小さな竹林があります。

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奥に見える紅葉が深紅に色づき、とても綺麗です。

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立派な紅葉が赤や黄に色づいています。

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「孔雀の間」の襖に立派な孔雀の絵が描かれています。
孔雀の間襖絵は岸駒が描いたもので、南画風であり、純粋の日本画だそうです。
他に、狩野派一門の永徳の筆による虎の絵が描かれた「虎の間」や、木版画による壁紙で竹が描かれた「竹の間」などもありました

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真っ赤なもみじが鮮やかです。

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曼殊院の外に出ました。
塀に五本の白い筋が見えます。
これは、皇室一門の方々が住職であったという格式高い門跡寺院ということをあらわしているそうです。

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苔の上にもみじの葉とイチョウの葉を並べてみました。

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赤と黄色のグラデーションのもみじの葉が美しいです。

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「勅使門」がありました。
曼殊院の正門です。

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塀の周りの苔や紅葉が美しく、散りもみじも綺麗です。

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参道を進むと鳥居がありました。
鳥居の奥には、弁天池に囲まれた「曼殊院弁天堂」と「曼殊院天満宮」があります。
「曼殊院弁天堂」に祀られている弁財天像は、比叡山延暦寺の無動寺弁財天の御前立とされ、「曼殊院天満宮」は、室町時代末に建立された院内最古の建物とされるそうです。

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上を見上げると、赤や橙に色づいた紅葉と緑の木々が綺麗なグラデーションとなっていました。

おわりに

「曼殊院門跡」は、名勝の枯山水庭園が雅な格式のある門跡寺院でした。
大書院・小書院は「桂離宮の新御殿」や「西本願寺の黒書院」と並んで数奇屋風書院の代表的な遺構とされ、書院の釘隠しや引き手、欄間などが桂離宮と共通した意匠がみられ、同じ系列の工房で作られた物で、「小さな桂離宮」といわれているそうです。
また、「古今和歌伝授 」という詠み方、歌い方、意味等秘事を口伝で伝える古今和歌集の精神を形に表し、面として表現し、建築・庭園の中に取り入れ造営されたのが、桂離宮であり、曼殊院といわれているそうです。
水の流れをあらわした砂の中に鶴島と亀島を配した「枯山水庭園」は美しく、樹齢400年の五葉松は飛び立つ鶴のようで素晴らしい景観でした。
小さな桂離宮「曼殊院門跡」で、枯山水庭園と紅葉の競演をゆったりと眺めて、贅沢な時間を過ごしてみてはいかがでしょうか。

information

曼殊院門跡

住所
京都府京都市左京区一乗寺竹ノ内町42 (GoogleMap)
アクセス
叡山電鉄「修学院」駅より徒歩約20分またはタクシーで約5分
拝観時間
9:00~17:00(受付終了16:30)
拝観料金
一般:600円
高校:500円
中小学生:400円
公式HP
https://www.manshuinmonzeki.jp/