「陣馬山」は、東京都八王子市と神奈川県相模原市緑区の間にある標高854.8mの山です。
「関東の富士見百景」「かながわの景勝50選」にも選ばれており、シンボルの白馬の像がある広々とした陣馬山山頂からは、丹沢や奥多摩の山々から富士山、神奈川市内や東京の街並みなど、360度の素晴らしいパノラマが楽しめます。
陣馬山の登山ルートはいくつかあり、高尾山、景信山、陣馬山と縦走するコースもあります。
今回はそんな「陣馬山」におでかけしてきました!
小仏バス停から「景信山」山頂へ
陣馬山への登山ルートはたくさんありますが、今回は、小仏バス停から「景信山(かげのぶやま)」を登り、縦走して「陣馬山」山頂へ行く登山ルートで登りました。
「景信山」は、東京都八王子市と神奈川県相模原市との境界にある標高727.1mの山で、東京都立高尾陣場自然公園および神奈川県立陣馬相模湖自然公園に指定されており、奥高尾縦走路上の山としても知られています。
「景信山」の名前の由来は、北条氏照の重臣横地景信が守護していた場所である説、武田氏の情勢を窺うための出城を築いた場所である説など、諸説あるそうです。
JR「高尾駅」の「高尾駅北口」バス停から京王バスで20分ほどで、「小仏」バス停に着きました。
「高尾駒木野庭園」の案内板があります。
「高尾駒木野庭園」は、高尾山の麓、八王子市裏高尾町にある日本庭園で、池泉回遊式庭園、枯山水、露地、季節の花々、野草、錦鯉、盆栽などがあるそうです。
小仏峠・景信山の方面へ歩いていきます。
景信山登山口までは塗装路の坂道を進んでいきます。
山の木々が緑色でとても綺麗です。
10分ほど歩くと「景信山登山口」に着きました。
登山道を登っていきます。
木々の緑に木漏れ日が注いで気持ち良いです。
差し込む光が清々しい登山道を登っていきます。
木々の隙間から青空が見え、清々しい登山日和です。
景信山と小下沢の分岐に来ました。
景信山方面へ進みます。
緑の草木が生い茂る丸太の階段を登っていきます。
開けたところに出ました。
山頂のすぐ下で、トイレもあります。
展望も良いです。
南の方には相模原の街並みも見渡せます。
少し進むと、山頂の茶屋が見えてきました。
一本だけ赤く色付いたもみじのような木があります。
景信山山頂の広場に到着しました。
茶屋の前にテーブルとベンチがたくさん並んでいます。
緑の木々に囲まれた「景信茶屋 青木」があります。
「頂上 景信山 727m」と書かれた標識がありました。
景信山登山口から1時間ほどでした。
「景信山」山頂の眺望を楽しみながらひと休み
「景信山」山頂にはお茶屋さんが2軒あり、広々としたテーブルやベンチもたくさんあるので、景色を楽しみながらゆっくりとくつろぐことができます。
「景信茶屋 青木」に来ました。
メニューは、なめこうどん・そば、とろろうどん・そば、きのこ入りラーメン、なめこ汁、カップラーメン、おでん、味噌でんがく、茶屋の天ぷら、かき氷、茶屋のドリップコーヒーなどがあります。
まずは、「かき氷(みぞれ)」(500円)と「ラムネ」(200円)で水分補給しました。
「冷やしうどん」(700円)が来ました。
なめこうどんに、大根おろしときゅうりが乗ったさっぱりとしたメニューです。
「茶屋の天ぷら」(300円)と一緒にいただきました。
天ぷらは、山菜の天ぷらが5種類ほど入っています。
こちらは「なめこそば」(500円)です。
暖かいそばに、なめこがたっぷりと入っており、ゆずの香りが爽やかで美味しかったです。
「景信山」山頂からは丹沢の山々が見渡せます。
素晴らしい眺望です。
相模湖も見えます。
相模湖方面に下りていくと、1kmで小仏峠、4.2kmで高尾山に行けるようです。
ここから堂所山まで2.9km、陣馬山まで5.9kmのようです。
木々の隙間から遠くの方に富士山が見えます。
富士山の山頂付近に残った雪がうっすらと見えます。
もう1軒のお茶屋さん「三角点 かげ信小屋」の東側来てみました。
こちらからは八王子の街並みが見渡せます。
こちらのお茶屋さんの前にもテーブルやベンチがたくさんあります。
「景信山 標高727.1m」と書かれた山頂標識がありました。
三角点もあります。
三等三角点の説明板もあり、三角点は地図作りやいろいろな測量の基準として利用され、大変重要な役割を果たしているそうです。
北側には「陣馬山」へと続く登山道が延びています。
「三角点 かげ信小屋」の案内板があります。
四季折々の山菜や野菜の天ぷらが評判で、山頂付近で採取したカラムシやイノコヅチなどをヒマラヤ黒岩塩など8種類の塩で引き立てるそうです。
「関東ふれあいの道」を通って「堂所山」山頂へ
「堂所山(どうところやま)」は、景信山と陣馬山の中間くらいの位置にある標高733mの山で、 東京都立高尾陣場自然公園に指定されており、奥高尾縦走路上の山としても知られています。
「陣馬山」の途中にある「堂所山」を目指して、「関東ふれあいの道」を歩いていきます。
「夏鳥」の説明板がありました。
春から夏にかけて日本に渡ってきて子を育て、秋に去ってゆく鳥を夏鳥と呼んでいるそうです。
夏鳥には素晴らしい名歌手がそろっており、夜明け頃に訪れると空が白み始めると共に森の奥から、谷間から湧き上がってくる小鳥達のコーラスに圧倒されるそうです。
「キビタキ」、「サンコウチョウ」、「オオルリ」の絵が書いてあります。
歩きやすい緩やかな道を進んでいきます。
堂所山まで1.2km、陣馬山まで4.2kmの案内板がありました。
木の根が張り巡らされた登山道を登っていきます。
高い木に囲まれた丸太の階段を登ります。
ところどころに道が2つに分かれており、登りを避けてより平坦な道で迂回する「巻き道」があります。
「巻き道」でない方はピークを越えていく道で、どちらで行ってもすぐに合流します。
傾斜のある登山道を登っていきます。
緑の木々に囲まれたトンネルのような道もあります。
「関東ふれあいの道(鳥のみち)」の案内板がありました。
「堂所山」との分岐になっており、今回は右側の「堂所山」を通るルートで行きます。
木の根が張り巡らされた急な坂を登ります。
「堂所山」山頂へは100mほど寄り道する形になります。
標高733mの「堂所山」山頂に着きました。
「景信山」山頂からは50分ほどでした。
ベンチがあり休憩できるようになっていますが、展望はあまり望めなく、静かな山頂です。
「陣馬山」を目指して「明王峠」へ
「陣馬山」へは「明王峠(みょうおうとうげ)」を経由して行きます。
明王峠には、日曜日のみ営業している茶屋があり、正面に富士山がよく見えるそうです。
「堂所山」山頂から「関東ふれあいの道」に戻り、「陣馬山」を目指して進んでいきます。
「関東ふれあいの道」の案内板がありました。
「堂所山」へのルートから本道に戻ってきました。
「夕焼け ふれあいの里」と書かれた看板があります。
「夕焼け ふれあいの里」は、八王子市上恩方町にある農村体験型レクリエーション施設で、名称は、近くに生家のある詩人・中村雨紅が作詞した童謡「夕焼小焼」にちなんだものだそうです。
左側が開けて見晴らしの良い道に出ました。
視界が開けて気持ちの良いハイキング道です。
青空の下、平坦な道を歩いていきます。
笹の中の細い道を抜けていきます。
明王峠まで0.5km、陣馬山まで2.4kmのところまで来ました。
木漏れ日が降り注ぐ気持ちの良い道を進んでいきます。
小高い場所に茶店の建物が見えてきました。
左側にはトイレもあるようです。
「明王峠」に着きました。
「堂所山」山頂から30分ほどでした。
「藤野町十五名山 明王峠」と書かれています。
標高は738.9mです。
ピンク色の綺麗なツツジの花が咲いています。
鮮やかなピンク色の大きな花びらです。
アヤメの花もたくさん咲いています。
紫色の花びらが美しいです。
茶屋の脇に「MYOUOU-TOGE God of Fire-ridge」と書かれた案内板がありました。
案内板の奥に「不動明王尊」の碑があります。
「明王峠」から与瀬神社まで4.1kmだそうです。
与瀬神社へは、茶屋の奥の相模湖方面の登山道を行くようです。
茶屋は日曜日のみの営業のようで、やっていませんでした。
峠まんじゅう、うどん、けんちん、みそ汁などのメニューが書かれています。
綺麗に並んで咲くアヤメの花を見ながら少し休憩しました。
大きな白馬の像が立つ「陣馬山」山頂へ
「明王峠」でひと休みし、縦走路を登って白馬の像が立つ「陣馬山」山頂を目指します。
「陣馬山」は、東京都八王子市と神奈川県相模原市緑区の間にある標高855mの山で、山頂が広くなだらかなため陣馬高原とも呼ばれ、東京都立高尾陣場自然公園、神奈川県立陣馬相模湖自然公園に指定されています。
「陣馬山」の名前の由来は、北条氏の滝山城を攻めた武田氏が陣を張った「陣場」説、カヤ刈場であったことから「茅(チガヤ)場」から音が変化したとの説、馬の陣を張ったことから「陣馬」の文字が使われた説などがあるそうです。
木漏れ日が綺麗な木々の中を歩いていきます。
「カラ類の群」の説明板がありました。
冬枯れの雑木林を歩いてゆくとカサコソと小さな音を立てながらゆっくりと移動してゆく鳥の群れによく出合い、よく見てみるとたいがいは数種類の鳥を見分けられ、カラ類の混群だそうです。
春夏の繁殖期には別々に行動していたシジュウカラ、ヒガラ、ヤマガラ、コガラ、エナガ等のカラ類に、ときにはメジロ、ウグイス、コゲラ等も加わって一緒に行動するようになるそうです。
陣馬山まで0.4kmのところまで来ました。
緩やかな階段を登っていきます。
陣馬山まで残り100mです。
栃谷を経て藤野駅へ行く「栃谷尾根コース」との分岐になっています。
前方の木々が少なくなり、青空も見えてきました。
開けた平地に出ました。
山頂までもう少しです。
山頂の白い像が見えてきました。
大きな白馬のモニュメントが立つ山頂に到着しました。
「陣馬高原山頂 標高857m」と書かれています。
白馬像は、1960年頃に京王電鉄が建てたものだそうです。
「明王峠」から40分ほどでした。
「かながわの景勝50選 陣馬山」と刻まれた石碑があります。
「藤野町十五名山 陣馬山 標高857m」と書かれた山頂標識もあります。
「陣馬山について」の説明が書いてあります。
陣馬山は、東は東京八王子市神恩方町、西は神奈川県相模原市緑区佐野川字和田峠、南は同区澤井字陣場に接し、標高855メートルで山頂には三等三角点があるそうです。
陣馬山の名は、戦国時代に北条氏と武田氏が対陣したことから、陣張山と言われたものが、後に陣馬山(陣場)と呼ばれるようになったと伝えられており、大正年間には、甲斐武田氏の狼煙台があったとされているそうです。
昔から展望の山として有名で、山頂からは360度、まさに十三州の眺望が楽しめ、頂上付近は草原となっており、子供や高齢者でも登れ、交通の便も良く、都心から手軽に日帰りできるハイキングコースとして親しまれている山だそうです。
陣馬山から良く晴れた日に見える主な山々も書かれています。
南側の展望は、大山、丹沢山、蛭ヶ岳、檜洞丸、大室山、菰釣山、富士山、三ツ峠山、黒岳が見え、北側の展望は、赤石岳、悪沢岳、権現山、大菩薩嶺、金峰山、三頭山、生藤山、雲取山、酉谷山、大岳山、日光白根山、男体山が見えるそうです。
北側の広場には「信玄茶屋」が見えます。
南側の階段を下りたところには「清水茶屋」が見えます。
そして、白馬の像の近くには「富士見茶屋」と、山頂に全部で3軒のお茶屋さんがあります。
360度のパノラマで、素晴らしい眺望です。
「藤野には、まだまだ楽しい場所がいっぱい」と書かれた案内板がありました。
野外彫刻「森のラブレター」、「芸術の道」、「神奈川県立藤野芸術の家」、「ふじのアートヴィレッジ」、和田の里体験センター「村の家」、「篠原の里」、「陣馬の湯」、「東尾垂れの湯」、「藤野やまなみ温泉」などが紹介されています。
「信玄茶屋」に来ました。
山菜うどん、陣馬そば、みそ田楽、みそ汁、KEYコーヒーなどがあります。
屋根付きのベンチに座って、「藤野ゆず坊サイダー」(300円)をいただきました。
「信玄茶屋」の近くには、カラフルな鯉のぼりが泳いでいました。
「一ノ尾尾根コース」で「陣馬山」を下山
「陣馬山」山頂からは、「陣馬登山口」バス停を目指す「一ノ尾尾根コース」、「栃谷尾根コース」、「奈良子尾根コース」などや、「陣馬高原下」バス停を目指す「新ハイキングコース」などがあります。
今回は、なだらかで気持ちの良い尾根歩きができる「一ノ尾尾根コース」で下山しました。
山頂の南側のに来ました。
「一ノ尾尾根コース」の案内板があります。
和田まで2.4km、上沢井まで4.2km、落合まで4.9kmだそうです。
近くには「清水茶屋」があります。
なめこ汁、おでん、陣馬そば、陣馬うどん、けんちん汁、日本酒、缶ビール、瓶ビール、ところてん、おしるこ、ホットコーヒー、カップラーメン、さしみこんにゃく、ラムネ、藤野ゆずワイン、アイス、ゆずシャーベットなどがあります。
「清水茶屋」の左手の方に「一ノ尾尾根コース」があります。
「一ノ尾尾根コース」の階段を下っていきます。
階段が終わると、緑の木々で囲まれた緩やかな道になります。
針葉樹林で覆われたの小道を進んでいきます。
小さな白いウツギの花がたくさん咲いています。
陣馬山山頂から2km地点の「一ノ尾テラス」というところに来ました。
山頂からは40分ほどで、陣馬登山口バス停までは残り3kmです。
「一ノ尾テラス」は、ちょっとした広場になっており、丸太のベンチがいくつかあります。
少し進むと、ふじの北小学校前バス停方面に繋がる「めおと坂」の分岐に来ました。
途中いくつか分岐がありますが、右にそれずに真っ直ぐ左方向に進むのが「一ノ尾尾根コース」になります。
朱色のツツジの花が一輪だけ咲いています。
削れた細い道を下りていきます。
紫色のアザミの花が咲いています。
少し開けた野原に出ました。
白いシロツメクサがたくさん咲いています。
見晴らしが良く、丹沢の山々がよく見えます。
「栃谷尾根コース」と「奈良子尾根コース」との合流地点まで来ました。
陣馬登山口バス停まで100mのところに来ました。
「一ノ尾テラス」から50分ほどでした。
陣馬登山口バス停から藤野駅まで塗装路を歩いていきます。
藤野駅の近くの沢井トンネルが見えてきました。
オレンジ色のライトで照らされたトンネルを進んでいきます。
トンネルを抜けた所に猫がいました。
陣馬登山口バス停から30分ほどで藤野駅に到着です。
藤野駅からは、山の中に浮かぶ巨大アート作品「森のラブレター」が見えました。
おわりに
「陣馬山」は、東京近郊から日帰りで行け、コースも多数あり、登山初心者からファミリーまで楽しめる山でした。
小仏バス停から「景信山」を登り、「堂所山」を経て縦走する「高尾山縦走コース」で登り、「景信山」の山頂では、お茶屋さんで美味しいなめこそばをいただきました。
底沢峠、明王峠、奈良子峠を経て辿り着いた「陣馬山」の広い山頂には、大きな白馬のモニュメントが立ち、丹沢や秩父などの山々が望める、360度の雄大なパノラマが広がっていました。
帰路は、「一ノ尾尾根コース」の緩やかな尾根歩きを楽しむことができました。
白馬のモニュメントが立つ「陣馬山」に登って、360度の雄大な眺望を楽しんでみてはいかがでしょうか。
information
陣馬山
- 住所(陣馬登山口)
- 神奈川県相模原市緑区澤井 (GoogleMap)
- アクセス(陣馬登山口)
- JR中央線「藤野駅」より神奈川中央交通バスで約5分「陣馬登山口」下車
- 登山コース
- 【登り】景信山登山口(60分)景信山山頂(50分)堂所山山頂(30分)明王峠(40分)陣馬山
【下り】陣馬山山頂(40分)一ノ尾テラス(50分)陣馬登山口 - コースタイム
- 【合計】4時間30分※休憩時間含まず
【登り】3時間
【下り】1時間30分 - 標高
- 854.8m
- 公式HP
- http://www.e-sagamihara.com/nature/nature_scenery/0716/index.html
景信山
- 住所(景信山登山口)
- 東京都八王子市裏高尾町 (GoogleMap)
- アクセス(景信山登山口)
- JR中央線「高尾駅」より京王バスで約20分「小仏」下車、徒歩10分
- 標高
- 727.1m
- 公式HP
- http://www.keio-takao.jp/climbing/kagenobuyama.html
景信茶屋 青木
- 住所
- 東京都八王子市裏高尾町 (GoogleMap)
- アクセス
- JR中央線「高尾駅」より京王バスで約20分「小仏」下車、徒歩10分で景信山登山口から徒歩約1時間
- 営業時間
- 15:00頃まで
- 定休日
- 土日のみ営業
- 公式HP
- https://twitter.com/mt_kagenobuyama
信玄茶屋
- 住所
- 神奈川県相模原市緑区佐野川5 (GoogleMap)
- アクセス
- JR中央線「藤野駅」より神奈川中央交通バスで約5分「陣馬登山口」下車、一ノ尾尾根コースで徒歩約1時間40分
- 営業時間
- 9:00頃〜夕方まで
- 定休日
- 3月初旬~6月下旬、9月初旬~1月中旬の土日祝祭日のみ営業
- 公式HP
- http://takutotsuchiya.com/shingen-chaya/