台湾で最も有名な夜市「士林夜市」は、台北に数ある夜市の中でも最大の規模を誇る夜市で、台湾B級グルメの宝庫として台湾の人だけではなく、世界中の観光客に人気の夜市です。
飲食店、衣料品、プチプラショップ、生活雑貨、マッサージ店などたくさんの屋台が立ち並び、毎日がお祭りのような賑わいで、台湾の文化に触れながら美味しい台湾グルメを楽しむことができます。
今回はそんな台湾の「士林夜市」におでかけしてきました!
「士林夜市」の起源とも言える「士林慈誠宮」
「士林慈諴宮」は、媽祖(天上聖母)を主祀とする廟で、士林夜市の大南路に面した場所にあります。
媽祖は、天上聖母とも呼ばれ、福建省の女性が神格化されたもので、あらゆる願いをかなえる神様として信仰され、台湾全土に数百の廟があり、台湾で最も信仰されている神様だそうです。
「士林夜市」は、今から100年ほど前に「士林慈誠宮」の前の屋台から始まり、今では台北最大級と言われる夜市へと発展したそうです。
バスに乗って士林駅まで来ると、緑色と赤色のかわいい郵便ポストがありました。
緑色の郵便ポストは、台湾国内専用で、赤色の郵便ポストは、エアーメールと速達専用となっているようです。
MRT士林駅がありました。
「士林夜市」へは、劍潭駅からの方が近いですが、今回は士林駅から歩いて行きました。
MRT士林駅から20分ほど歩くと、「士林夜市」の中に「士林慈誠宮」がありました。
門の上には躍動感のある龍や孔雀がいます。
赤い提灯がたくさん並んで、とても綺麗です。
大きな香炉があります。
入口の前に「風調雨順」「國泰民安」と書かれています。
「風調雨順」は、あらゆる全ての事が上手く進むようにという意味があるそうです。
「國泰民安」は、国家が安泰で人民は平穏であるという意味だそうです。
香炉を覗いてみると、たくさんの線香がお供えされています。
「士林慈誠宮」の中に入ってみました。
上には赤い提灯がたくさん吊り下げられています。
大きな媽祖(まそ)像がありました。
航海・漁業の守護神として、中国沿海部を中心に信仰を集める道教の女神だそうです。
参拝している方を見ていると、台湾人の信仰の深さが伺えます。
ポエ占いに使う「筊杯」がありました。
ポエ占いは、赤い三日月型の木片を2つ床に投げて、落ちた裏表の状態から、自分の行こうとしている方向が正しいか、間違っているかを占うというものです。
ポエは片面が平面で、反対側が球状に膨らんでおり、投げた時に一個が平面、もう一個は凸面がでれば「聖筊」で「OK・よい」と言う意味になるそうです。
大きな提灯に龍の絵が描かれています。
「福州世祖胡椒餅」の胡椒餅
胡椒餅は、胡椒が効いた肉の餡を中はもちもち外はパリパリの皮で包んだ、台湾夜市の定番の食べ物です。
「福州世祖胡椒餅」は、松山エリアにある饒河街観光夜市を代表するお店で、士林夜市にも支店があります。
「士林市場」がありました。
「士林市場」は2011年12月にリニューアルされ、1階はフルーツやお土産、雑貨、ゲームなどの屋台が中心で、地下にはフードコート「美食区」があります。
たくさんの人でお祭りのような賑わいです。
「士林慈誠宮」に面した大南路周辺をぶらぶらと歩いてみました。
「福州世祖胡椒餅」がありました。
焼きたての胡椒餅を待つ行列ができていました。
釜の中に貼り付けて焼き上げた胡椒餅が出てきました。
胡椒餅(50台湾ドル)をいただきました。
外はパリパリに焼き上げられています。
出来たてなのでアツアツです。
胡椒の効いたピリ辛でジューシーな肉汁に、もちもちの生地がとても美味しいです。
赤い提灯の下で台湾夜市を満喫しながらいただきました。
「阿輝麺線」の麺線
麺線は、日本でいう「そうめん」のような麺にとろみのある出汁が効いたスープが特徴で、台湾の屋台で大人気の食べ物です。
「阿輝麺線」は、「士林慈誠宮」の前にあり、境内に腰かけて赤い提灯を眺めながら夜市を楽しむこともできます。
「阿輝麺線」がありました。
時折行列ができる人気のお店のようです。
麺線(大)(40台湾ドル)をいただきました。
細切れになった麺をレンゲですくって食べます。
ピリ辛でとろみのあるカツオだしのスープに牡蠣とパクチーも入っています。
麺がたっぷりで思ったよりボリュームがありました。
「老士林蕭記碳烤肉捲」の肉捲
「老士林蕭記碳烤肉捲」は、台北市大東路と大南路が交わるところ近くにあり、炭火で焼く豚肉のねぎ巻きを食べられるお店です。
「老士林蕭記碳烤肉捲」がありました。
こちらも行列ができていました。
美味しそうな豚肉のねぎ巻きがたくさんあります。
肉捲(12台湾ドル)をいただきました。
炭火で香ばしく焼かれた豚肉のねぎ巻きに甘辛なタレが絡んだ絶品です。
「千喜福大腸包小腸」の大腸包小腸
大腸包小腸は、もち米を豚の腸に詰めたもので台湾風ソーセージを挟んだ、ライスホットドックです。
「千喜福大腸包小腸」は、「士林慈誠宮」の正面にあり、廟に向かって行列が延びる人気のお店です。
「千喜福大腸包小腸」がありました。
行列の絶えない人気のお店のようです。
バジル、レモン、葱とにんにく、とうがらし、醤油、キムチ、わさび、BBQ、はちみつ、黒胡椒と10種類から味付けが選べます。
豚の大腸にもち米を入れたものと台湾風ソーセージが網の上で炙られています。
大腸包小腸(55台湾ドル)いただきました。
甘さとピリ辛さがちょうどよい味わいで、もち米のもちもち感とソーセージのパリッとした食感の相性は抜群です。
「冰火草莓」の奶油草苺
「冰火草莓」は、「士林慈誠宮」の近くにあり、日本でいう「今川焼き」のような生地にクリームやいちごを載せたスイーツです。
「冰火草莓」というのがありました。
写真を見ると今川焼きのような生地でいちごを挟んだスイーツのようです。
冰火草莓(いちご)、奶油草苺(クリームいちご)、OREO(オレオ)、紅豆麻糬(小豆餅)、奶油麻糬(クリーム餅)、奶油起司(クリームチーズ)、棉花糖(マシュマロ)、起司蛋(チーズ卵)、巧克力(チョコレート)などがあるようです。
鉄板で焼かれたUFO型の今川焼きのような生地の上に、いちご、オレオ、小豆、マシュマロ、チョコレートなどが載っていて、とても綺麗です。
デザートに奶油草苺(60台湾ドル)をいただきました。
ヨーグルトのようなプルプルのカスタードのようなクリームと大きないちごが入っています。
想像していたケーキ感はあまりなく、今川焼きの生地にフルーチェが入っているような感じでした。
「士林夜市」のB級グルメをたっぷりと満喫し、士林駅に戻り、MRTで帰りました。
おわりに
「士林夜市」は、「士林慈誠宮」の門前市から発展していった台湾最大級の夜市でした。
「士林慈誠宮」の赤い提灯が並ぶ境内に座って、胡椒餅、麺線、肉捲、大腸包小腸、奶油草などの台湾のB級グルメを楽しむことができました。
今回は、「士林慈誠宮」に面した大南路を中心に食べ歩きしましたが、フードコート「美食区」など、「士林夜市」にはまだまだ美味しいB級グルメがたくさんあります。
外食文化の傾向が強い台湾人もたくさん訪れる「士林夜市」で、ご当地ならではのお祭りのような雰囲気を味わってみてはいかがでしょうか。
information
士林夜市
- 住所
- 台湾台北市士林區義信里 (GoogleMap)
- アクセス
- MRT淡水信義線「劍潭」駅より徒歩5分
- 営業時間
- 17:00~24:00頃(店により異なる)
- 定休日
- なし
- 公式HP
- https://jp.taiwan.net.tw/m1.aspx?sNo=0003090&id=154
士林慈誠宮
- 住所
- 台湾台北市士林区大南路84号 (GoogleMap)
- アクセス
- MRT淡水信義線「劍潭」駅より徒歩10分
- 公式HP
- https://www.travel.taipei/ja/attraction/details/784