台北にある「北門」は、台北府城の5つの門のひとつで、清代に築かれた当時の姿を残す唯一の城門です。
正式名称を「承恩門」といい、現存する、南門の麗正門、小南門の重熙門、東門の景福(照正)門と共に国の第一級古蹟となっています。
中国式建築の分厚く大きな「北門」は、実際に門の中を通り抜けることもできます。
今回はそんな台湾の「北門」におでかけしてきました!
北門広場にそびえる赤い楼閣の「北門」
「北門」は、清代に築かれた台北府城の城門で、台北城の表玄関(北門)清朝に仕え皇帝の恩顧を得ることから「承恩門」と命名されたそうです。
台北府城の5つの城門、東門(景福門)、西門(寶成門)、南門(麗正門)、小南門(重熙門)、北門(承恩門)のうち、4つが現存し、北門だけが当時の原型を留める歴史的価値のある城門となっています。
城門は、2層構造になっており、下層部の門は通り抜けることができ、上層部の建屋内部へは立ち入りできないようになっています。
北門駅から忠孝西路の交差点まで来ました。
交差点を渡って左に進むと、「北門」が見えてきました。
この辺りは「北門広場」という広場になっています。
台北府城の築城材料と構造特色の説明板がありました。
台北府城の地図もありました。
「北門広場」と書かれた石碑もあります。
「北門広場」は、2017年に高架道路の撤去などの周辺の環境整備工事が完了し、緑地は約3倍に拡大したそうです。
「北門」に着きました。
2層構造になっており、上半分は渋い赤っぽい色で、中国式建築の屋根には燕尾が跳ね上がっています。
上層部には窓のような穴が開いています。
ここから監視が台北府城を見張っていたのでしょうか。
下層部の門は、分厚いレンガ造りとなっており、要塞のような堅牢さを感じます。
清代の1884年に完成して以来、原型を保ったまま残っている貴重な城門です。
北門の中を通り抜けてみます。
中央付近には、開閉されていたと思われる木造の扉のようなものが確認できます。
門を通り抜け、北側に出ました。
こちら側には、「承恩門」と書かれています。
北門の左後ろに、第三級古蹟に認定されている郵便局「台北郵局」が見えます。
1930年に当時の台湾総督府の栗山俊一氏のもと竣工され、現在も業務が行われているそうです。
北門の前には、大きな道路があり、車が行き交っています。
おわりに
「北門」は、車が行き交う通りの横に孤高として建つ、渋い赤色の分厚い城門でした。
開けた「北門広場」にそびえ立つ「北門」は、くぐり抜けるとタイムスリップしてしまうのではないかという、ワクワクする気持ちにさせてくれる空間でした。
堅牢な城門をゆっくりと通り抜け、清の時代にタイムスリップして、かつてあった台北城に思いを馳せてみてはいかがでしょうか。
information
台北府城 北門
- 住所
- 台湾台北市中正区忠孝西路1段 (GoogleMap)
- アクセス
- MRT松山新店線「北門」駅より徒歩約5分
- 公式HP
- https://www.travel.taipei/ja/attraction/details/842